夜、考えごとが止まらなくて眠れない
枕返し
昔の日本では、朝起きたら枕が部屋の反対側にあった——そんなとき、人は自分を責めませんでした。「枕返し」の仕業だと言ったのです。枕をひっくり返し、落ち着かない頭を眠らせない、小さな夜の住人。枕返しが訪れるのは、その日の「やり残し」を夜まで抱えてきた人の部屋だと言われました。何度も再生してしまうあの会話。言えばよかった一言。順番を待ってくれない、明日のあれこれ。
この物語に隠された知恵はこうです——ぐるぐるは、あなたが壊れているからじゃない。それは「訪問者」。やって来て、しばらく居て、去っていくもの。昔の家では、枕元に小さな供え物を置いたそうです。追い払うためではなく、「居るね」と認めるために。認められた妖怪は静かになる——物語はみな、そう語ります。
なぜ、古い名前が効くのか
ぐるぐるに名前がつくと、あなたは「ぐるぐるそのもの」ではなくなります。よく知る訪問者の、いつもの手口を眺めている人になる。感じているものに名前をつけると、その力が緩む——四百年の伝承がたどり着いていたことに、科学はつい最近になって追いつきました。古い名前が効くのは、気持ちを「登場人物」に変えるから。登場人物は、部屋から出ていくことができるのです。
名を呼ぶ作法
1. 暗闇の中で、声に出しても心の中でもいい——「枕返しが来てるな」と言ってみる。
2. 思考と言い争わない。ただ「誰の訪問か」を確かめるだけ。
3. 胸に手を当てて、ゆっくり三回呼吸する——それが枕元の供え物。餌を与えず、ただ居させておく。
ヨカイゼンのコンパニオンは、枕返しと顔見知りです。あなたの本当のリズムから、「今夜あたり来そうだ」ということに、あなたより先に気づきます。
コンパニオンに会う本ページは伝承とセルフリフレクションのためのもので、医療上の助言ではありません。重い気持ちが続くときは、人間の専門家を頼ってください。