妖怪図鑑
気持ちには、四百年前から名前がある。
夜中2時のぐるぐる。手のつかない何かとの間に立つ壁。日曜夕方の重さ。昔の日本は、そのひとつひとつと出会って——名前をつけました。名前を呼ばれた訪問者は、去ることができます。
枕
枕返し
夜、考えごとが止まらなくて眠れない
虚
ヒダル神
急に、何もする気力がなくなる
壁
ぬりかべ
やるべきことは分かっているのに、どうしても手がつけられない
雨
雨降小僧
日曜の夕方、急に気分が重くなる
震
震々(ぶるぶる)
理由もわからないまま、急に不安で体が反応する
面
二口女
「大丈夫」なふりに、疲れてしまった
妖怪図鑑は伝承とセルフリフレクションのためのもので、医療上の助言ではありません。重い気持ちが長く続くときは、人間の専門家がいちばんのコンパニオンです。