やるべきことは分かっているのに、どうしても手がつけられない
ぬりかべ
昔の福岡の夜道には、「ぬりかべ」が出たといいます。行く手に突然現れる見えない壁。押しても、まったく動かない。棒で上の方を叩いても、何も起きない。けれど言い伝えは、その秘密をはっきり伝えています——下を、壁の根元の端っこを、すっと払うこと。すると壁は、最初から無かったかのように消えるのです。
手のつかない課題を前に固まったことのある人なら、誰でもぬりかべを知っています。壁は本物です。そして壁の真ん中を押すこと——「全部を一気にやろうとすること」——こそが、壁に力を与えます。伝承の知恵が生き残ったのは、効くからです。壁は、突破するものではない。一番低い角を、くぐるもの。課題のいちばん小さな端——ファイルを開くだけ、一行書くだけ、片方の靴を履くだけ——それで壁は、最初から無かったことになります。
なぜ、古い名前が効くのか
壁に名前をつけると、あなたと壁が切り離されます。「自分は怠け者だ」は壁を高くする言葉。「今夜はぬりかべが出てるな」は、伝承直伝の攻略法を手に渡してくれる言葉です——真ん中を押すのをやめて、いちばん低い端を払え。
名を呼ぶ作法
1. 名前を呼ぶ——「ぬりかべだ」。壁は訪問者であって、あなたへの判決ではありません。
2. いちばん低い端を探す——その課題の「2分でできる版」。課題そのものではなく、その角っこ。
3. そこを一度だけ、すっと払う。それでも壁が居座るなら、恥じずに壁の横に座っていればいい。壁は人間より先に飽きるものです。
ヨカイゼンのコンパニオンは、まさにこういう夜道のための提灯を持っています。クエストはぜんぶ「いちばん低い端」でできている——5分、角ひとつ、壁は消える。
コンパニオンに会う本ページは伝承とセルフリフレクションのためのもので、医療上の助言ではありません。重い気持ちが続くときは、人間の専門家を頼ってください。